ゴランノス・ポンサー

中学生になるまで、「ご覧のスポンサーの提供でお送りしました」ってのを、「ゴランノス・ポンサーの提供でお送りしました」だと勘違いしていた。ありとあらゆるテレビ番組に提供しまっくているゴランノス・ポンサー(以下GP)という企業があると思っていたのである。ゴールドマン・サックスっぽいし、実在するとしたら外資系なんだろうな、と思う。

 
最近はGPが提供する番組が少なくなったような気がするが、子供のころ(そう昔ではない)はGP提供の番組ばかりだったはず。だから、たまに一社提供の番組(ごきげんようとか)の番組を見つけると、何故だかうれしかった。子供心にもGPによる広告業界の寡占状態は好ましくない、と本能的に感じていたのかもしれない。
 
GPの正体がわかってしまった今、花王の提供とか言われても嬉しくないし、むしろ寂しくさえあるのは、大人になってしまったことを痛感させられるからだろうか。大人になるということは、日常から些細な楽しみを見出せなくなることでもあるのかもしれない。